結論:PC標準の追従処理は、MT5を終了すると止まる
デスクトップ版MT5の標準トレーリングストップは、取引サーバーではなく、MT5を動かしている端末側で処理されます。MT5を終了すると、新しい価格に合わせて損切り位置を動かす処理は止まります。一方、それまでにサーバーへ設定されたStop Lossは、追従処理とは別に扱われます。[M1]
大切なのは、「トレーリングを選んだ」と「実際の損切り価格が設定されている」を分けることです。設定した距離以上の含み益が出る前に端末を閉じ、別途のStop Lossも入れていなければ、トレーリングの選択だけを根拠に損切りが用意されたとは判断できません。
VPSを使う場合も、契約しただけで解決とは限りません。どこでMT5を動かすのか、標準機能かEAか、遠隔端末が止まっていないかを確認します。この記事では仕組み、価格の例、停止時の確認、VPSの違い、動かない場合の切り分けを順に説明します。
状態を四つに分ける早見表
状態 | 新しい価格への追従 | 確認すべき損切り |
|---|---|---|
MT5稼働中・開始条件に未到達 | まだ更新が始まらない | 別途Stop Lossがあるか |
MT5稼働中・条件を満たして更新済み | 端末側で更新処理 | 実際のS/L価格と変更履歴 |
MT5終了・設定済みのS/Lあり | 追従は止まる | 最後にサーバーへ設定された価格 |
MT5終了・S/Lが未設定 | 追従は止まる | 損切りがない状態かを確認 |
これは標準のデスクトップ機能を整理した表です。EA独自の追従、仮想ストップ、ブローカー独自機能は、実装の仕様を別に確認してください。同じ「トレーリング」という名前でも、どこで何を動かしているかが違えば、停止時の扱いも変わります。
トレーリングストップを知らない人へ
Stop Lossは、一定の価格に達したときにポジションを閉じるための損切り条件です。トレーリングストップは、有利な方向へ価格が動いたときに、そのStop Lossの価格を追従させるための処理です。初めから別種類の利益が出る仕組みではなく、出口の位置を動かす方法として考えます。
買いなら、価格が上がる方向が利益につながり、損切り価格を上へ移すことで下落時の出口を調整します。売りなら反対です。ただし、追従幅を狭くすれば利益が増える、広くすれば必ず長く持てるといった単純な関係ではありません。相場の変化や費用、取引数量、約定条件が関係するためです。
最初に理解したいのは、「新しいS/Lを考えて送る処理」と「送られたS/Lを取引サーバーが扱う処理」の二つです。前者を端末が続けられなくなることと、後者に設定が残っていることを、同じON・OFFの一語でまとめないようにしましょう。
サーバーと端末の役割を分ける

サーバーはブローカー側で注文や口座を扱う仕組み、端末は利用者が操作しているMT5です。標準トレーリングでは、端末が価格を受け取り、条件を満たした場合にS/L変更の指示を送ります。画面を眺めることと、端末で処理を継続することは別です。[M1][M2]
この違いを郵便にたとえると、変更の指示を作って送る担当が端末、届いた指示を扱う担当がサーバーです。送る担当が休んでも、それまでに届いた指示があれば、その内容は別に確認できます。しかし、休んでいる間に新しい指示が自動で届くと考えてはいけません。このたとえは仕組みの理解用で、実際の約定を保証するものではありません。
端末を閉じる前は、トレーリングのメニューに数字があるかより、保有ポジションのS/L欄に何円、またはどの価格が表示されているかを見ます。さらに、変更が成功した履歴を確認します。送ろうとした価格と、受け付けられた価格が同じとは限らないため、意図と結果を分けて読みます。
開始条件に達する前:まだ損切りが作られていないことがある
MetaQuotesの公式説明では、利益が指定した距離以上になったとき、現在価格からその距離を置いたS/Lを設定する指示が生成されます。[M1] そのため、トレーリングを選択した直後から、常にその距離で損切りが用意されると理解するのは誤りです。
以下は、価格の理解用に作った架空例です。買いを150.00円で保有し、追従の距離を価格差0.20円に相当する設定にしたとします。価格が150.05円にしか上がっていない段階では、有利な幅は0.05円で、0.20円の条件に届いていません。
この段階でMT5を終了するなら、別途のS/Lが実際に設定されているかを確認します。トレーリングを選択したことだけで「149.85円に損切りがある」などと価格を推定しないでください。入力欄の距離、保有欄のS/L、変更履歴は、違う情報を表示しています。
買いの価格例:有利に動いたあと、どこが残るか
以下はスプレッド・費用・遅延・数量制約を除き、必要な変更が受け付けられると仮定した編集部作成の例です。買いの取得価格150.00円、追従距離0.20円相当とします。買いの決済側の価格で考え、単位の換算は後で説明します。
買いの決済側価格 | 架空例での状況 | 追従後のS/Lの考え方 |
|---|---|---|
150.08円 | 開始の利益幅に届かない | トレーリング選択だけで価格を推定しない |
150.25円 | 距離以上に有利に動いた | 150.05円を候補にする計算 |
150.45円 | さらに有利に動いた | 150.25円を候補にする計算 |
150.35円 | 有利な方向から戻った | すでに設定された価格を確認 |
ここで150.45円まで上がったあと、S/Lが150.25円へ変更され、それから端末を終了したと仮定します。その後に価格がさらに上がっても、終了した端末から新しい変更は送られません。最後に受け付けられた150.25円というS/Lを確認する場面です。
この表の価格は実際の約定価格の保証ではありません。急変、取引条件、変更の拒否、送信の遅れなどによって、表どおりの変更や決済が成立するとは限りません。どの候補を計算したかと、どの値が実際に設定されたかを分けることで、障害や停止の確認もしやすくなります。
売りの価格例:買いの計算をそのまま使わない
売りでは、価格が下がる方向が有利です。架空例として、150.00円で売りを持ち、距離を0.20円相当とします。売りの決済側価格が149.70円へ下がり、変更が受け付けられるなら、149.90円をS/L候補とする計算です。さらに149.40円なら149.60円という位置を考えます。
買いと同じように「現在価格から0.20円を引く」と計算すると、売りの出口を逆方向に置こうとする可能性があります。買いなら決済側の価格の下、売りなら決済側の価格の上という方向を、損切りの意味と合わせて確認します。S/Lの発動に使う価格は、買いと売りで異なる点も公式に説明されています。[M1]
架空の売り決済側価格 | 距離0.20円相当の候補 |
|---|---|
149.70円 | 149.90円 |
149.40円 | 149.60円 |
149.55円へ戻った | 既存の設定と変更履歴を確認 |
この例も費用を含まない価格の練習です。チャートの線だけを見て、売りが決済される価格まで同じと推定しないようにします。BidとAskの違いを確認することで、「チャートでは届いていないのに」「線に触れたのに」という疑問を切り分けやすくなります。
pointsとpipsの取り違えを防ぐ

トレーリングの入力で重要なのは、画面の数字が価格そのものか、距離か、pointsなのかを確認することです。MetaQuotesの銘柄仕様には、価格の桁数、ポイントでのスプレッドやStops level、ティックサイズなどの項目があります。ブローカーが設定する銘柄条件を、対象口座の画面で読みます。[M3]
以下は、USD/JPYの表示が0.001円単位の架空条件です。1point=0.001円なら、50pointsは0.05円、200pointsは0.20円です。pipsを0.01円と定義する説明に合わせるなら、50pointsは5pips、200pointsは20pipsになります。これは表示桁と定義を置いた計算であり、全ての銘柄の換算ではありません。
仮定:1point=0.001円 | 価格差 | 仮定:1pip=0.01円での換算 |
|---|---|---|
20points | 0.020円 | 2pips |
50points | 0.050円 | 5pips |
100points | 0.100円 | 10pips |
200points | 0.200円 | 20pips |
数字だけの「20」を、20pipsのつもりでpoints欄に入れると、この仮定では距離が10分の1になります。短い距離が目的だったのか、単位の取り違えだったのかを見分けるためにも、入力前に価格差へ直してください。ゴールドや指数CFDには、このドル円の換算をそのまま使いません。
金額のリスクへ直す:距離だけでは損益が分からない
距離が同じでも、保有数量が違えば金額の影響は変わります。以下は、円で損益を計算するドル円について、0.20円の価格差を数量に掛ける架空計算です。スプレッドその他の費用は含めていません。
実際のドル数量 | 0.20円の値幅を掛ける計算 | 金額 |
|---|---|---|
1,000ドル | 0.20×1,000 | 200円 |
10,000ドル | 0.20×10,000 | 2,000円 |
30,000ドル | 0.20×30,000 | 6,000円 |
100,000ドル | 0.20×100,000 | 20,000円 |
ここでLotを直接掛けないのは、口座によって1Lotが表す契約サイズを確認する必要があるためです。ミニ、マイクロ、セント等の名前を見ただけで通常の10万通貨を前提にしないでください。まず実際の通貨数量へ換算し、それから値幅を掛けます。
トレーリングの距離を半分にしても、数量を二倍にすれば同じ価格差に対する金額の関係は変わりません。距離だけを小さくして「リスクも小さくした」と判断する前に、保有数量も合わせて計算します。さらに、約定のずれや費用があるため、この金額を損失の上限保証として使わないようにします。
取得価格と同じS/Lでも、費用込みの損益ゼロではない
S/Lを取得価格へ移すことを、建値へ移すと表現する場合があります。しかし、価格の差がゼロということと、口座の純損益がゼロになることは別です。手数料、スワップ、換算、実際の約定価格を含めて確認します。
架空例として、為替差損益が0円、往復の取引手数料が600円、保有中のスワップがマイナス150円なら、他条件を省いた合計はマイナス750円です。S/Lを取得価格より0.05円有利へ設定でき、1万ドル分がその価格で決済された仮定なら、為替差損益は500円、上記費用込みではマイナス250円です。
架空例の項目 | 金額 |
|---|---|
0.05円×1万ドルの為替差益 | +500円 |
往復手数料 | −600円 |
スワップ | −150円 |
その他を省いた合計 | −250円 |
これらは特定業者の料金表ではありません。追従後の価格に利益が見えても、純損益の評価には費用が必要という計算例です。トレーリングを使う理由が利益の確保であるほど、表示しているProfitと費用の関係を確認し、「取得価格以上だから必ず黒字」と決めつけないことが重要になります。
デスクトップ版で設定・解除を確認する順番
公式ヘルプでは、取引タブのポジションまたは注文のメニューからTrailing Stopを選ぶ方法が案内されています。[M2] 本番で操作する前に、対象の口座とポジションを確認し、設定する距離を価格差と金額へ直しておきます。
設定後は、距離を選んだこと、現在のS/Lの値、開始条件に到達しているか、変更履歴の四つを別々に読みます。設定を解除するときも、追従を止める操作と、実際のS/Lを削除する操作を同じものとして扱わないようにします。解除後のS/L欄を見れば、出口を残したのか消したのかを確認できます。
表示メニューは言語やビルドで変わる可能性があるので、特定の右クリック位置だけを暗記しないでください。ポジション、注文、銘柄、取引数量を確認したうえで操作します。別ポジションへ同じ距離を適用したい場合も、数量や条件が同じかを改めて確認します。
「動かない」を六つの段階に分ける
トレーリングが動かないと感じるときは、条件に届いていないのか、端末が動いていないのか、指示が受け付けられないのかを分けます。原因が違えば、距離を変更することが適切な対処とは限りません。
段階 | 読者が確認する問い |
|---|---|
対象 | 正しい口座・銘柄・ポジションを見ているか |
条件 | 有利な価格差が指定距離へ達したか |
稼働 | MT5が起動し、端末がスリープしていないか |
接続 | 正しいサーバーへ接続し、価格が更新されているか |
受付 | S/L変更の指示が拒否されていないか |
結果 | S/L欄と履歴に実際の変更があるか |
たとえば価格が動いているように見えても、古いチャート画像を見ているだけなら接続の確認が必要です。反対に、最新の価格が届いていても、開始条件に達していないなら、稼働の問題と断定できません。何を観察したかを一段階ずつ記録すると、問い合わせ時の説明も具体的になります。
更新は全ての値動きへ瞬時に追いつくとは限らない
MetaQuotesの説明では、一つのポジションの標準トレーリング処理は、10秒より短い間隔で繰り返されないという仕様が示されています。[M1] 価格が少し動くたびに即座に同じ幅のS/Lへ変わるという想像とは違う点を確認します。
この仕様を知る目的は、「10秒待てば必ず更新される」と判断することではありません。条件、接続、銘柄ルール、変更受付などがそろう必要があるからです。画面を一瞬見ただけで遅延や故障と決めるのではなく、時刻と変更履歴を合わせて観察します。
急変時には、理想の価格から距離を引いた候補と、実際に送信・受付されたS/Lが異なり得ます。利益を確保する目的で使っていても、追従幅がそのまま最大の戻り幅を保証するわけではありません。値動きの速さに対する挙動は、ログと約定履歴で確認する必要があります。
Invalid stopsなどの変更エラーを確認
銘柄仕様には、現在価格へ近すぎるS/L等を受け付けないStops levelが案内されています。[M3] MQL5の公式リターンコードには、10016がInvalid stops、10018がMarket closed、10031がサーバーへの接続なしとして掲載されています。[M7]
これらの表示を見たときは、トレーリングの距離だけでなく、現在価格、S/L候補、取引時間、接続を確認します。10016が出たから損切りを削除する、接続エラーだから同じ変更を何十回も送るという対処は、問題を解決する前に別のリスクを増やす可能性があります。
公式コードの例 | 表示の意味 | 確認対象 |
|---|---|---|
10016 | 無効なストップ条件 | 価格の向き、距離、銘柄仕様 |
10018 | 市場が閉じている | 対象銘柄の取引時間 |
10031 | サーバー接続なし | 接続状態、端末、サーバー |
コードは原因の切り分けに役立ちますが、読者の個別口座で何が起きたかを単独で確定するものではありません。表示された文言、日時、候補価格、実際のS/Lを一緒に残し、ブローカーまたはEA提供者へ照会します。EAの独自ログと公式コードが混在していないかも確認します。
「PCを閉じる」は、アプリ終了・スリープ・画面消灯を分ける

ノートPCの蓋を閉じる、画面だけを消す、MT5を終了する、Windowsからサインアウトする、電源を切るという操作は同じではありません。Microsoftの公式説明でも、蓋や電源ボタンに対するスリープ等の動作は設定に関係します。[M8]
確認するのは、見た目の画面が消えたかではなく、MT5が価格を受け取り変更を送る環境が残っているかです。スリープや休止状態なら、単にウィンドウを最小化した状態とは違います。画面を閉じて外出する前に、電源設定と自分の端末の動作をデモで確認します。
ただし、スリープを無効にすれば無条件に安全という意味でもありません。停電、バッテリー切れ、通信切断、OS再起動、MT5の停止などは別の確認事項です。常時起動を選ぶなら、停止をどう検知するか、停止中の建玉をどう確認するかまで計画しておきましょう。
通常のWindows VPSとMetaQuotes仮想ホスティングは別
一般的なWindows VPSは、遠隔のWindows環境でデスクトップ版MT5を動かす利用形態です。自宅PCが止まっても、その遠隔環境で端末が稼働・接続していれば、端末側の処理を継続する環境を作れます。ただし、OSやアプリの停止、契約期限、通信等を自分で確認する必要があります。
MetaQuotesのVirtual Hostingは、MT5の環境を同期・移行する仕組みです。公式移行資料には、EAを付けていないチャートが同期の対象から除外されることなどが示されています。[M4] 標準トレーリングの距離を選んでVPSを契約するだけで、同じ機能が引き継がれると推定しないでください。
確認項目 | Windows VPS上のMT5 | MetaQuotes Virtual Hosting |
|---|---|---|
環境の確認 | 遠隔デスクトップと稼働するMT5 | 移行した環境・EA・ログ |
追従の主体 | 標準機能かEAかを確認 | 移行するEA等の仕様を確認 |
設定変更 | 遠隔の端末に反映したか | 必要な再同期が行われたか |
停止の確認 | OS・セッション・MT5・接続 | 仮想プラットフォームの状態 |
本記事では、MetaQuotesホスティングへ標準トレーリング設定が単独で移行・稼働すると確認できたとは扱いません。利用したい処理の対応を公式案内やサポートで確認し、EAを用いるならその仕様と移行後のログを検証します。同じVPSという略称だけで方式を選ぶと、期待した処理が実行されない原因になります。
遠隔接続を切ることと、VPSからサインアウトすること
Windowsの遠隔セッションでは、切断とログオフは別です。Microsoftの公式資料では、ログオフはセッションを終了してアプリを閉じる操作として説明されています。[M9] リモート接続の画面を閉じただけで、常に同じ挙動になると決めつけず、VPSの設定とサービスの案内を確認します。
ここでの確認はコマンドを実行する練習ではありません。自分が使う画面の「切断」「サインアウト」「再起動」が何をするかを把握するためです。接続をいったん離れてから再接続し、MT5、口座、価格更新、ログが残っているかをデモで観察します。
サービス側で切断セッションを一定時間後に終了する設定がある場合など、OSの一般的な説明だけでは個別環境を保証できません。実際のVPSで動作を確認し、再起動後にログインやMT5起動が必要になるかも確認します。遠隔画面を見られない時間帯に、建玉の管理をどうするかを合わせて決めましょう。
EAの追従と、標準トレーリングを重ねないための確認

EAはMQL5等で書かれた取引プログラムです。標準トレーリングを使う場合と、EAが独自にS/Lを動かす場合では、設定する場所や処理条件が異なります。EAの取引許可には端末全体の許可と個別設定が関係することも、公式資料で説明されています。[M6]
同じポジションを標準機能とEAの両方が管理していれば、どちらがS/Lを変更したのかを確認しにくくなる場合があります。別端末のEA、VPSのEA、手動変更まで重なるなら、追従幅の数字を比べるだけで原因を特定できません。まず管理主体を一覧化します。
管理主体 | 確認する項目 |
|---|---|
自宅PCの標準機能 | 対象ポジション、距離、現在S/L |
自宅PCのEA | EA名、設定、対象、ログ |
VPSのEA・MT5 | 稼働、同期、対象口座、ログ |
スマホでの手動操作 | 変更日時、入力値、現在S/L |
停止させる操作でも、既存のS/Lまで消す必要があるとは限りません。EAの停止、自動売買の許可変更、トレーリング解除、ポジション決済は、目的を分けて確認します。仕組みが分からない状態で全てをOFFにするより、何を止め、何を残すかを先に記録します。
スマホを開けばPCの追従が続くと考えない
スマホで同じ口座の建玉やS/Lを確認できても、PC側で動いていた標準の追従処理が、スマホを開くだけで引き継がれると考えないでください。口座の情報を見ることと、追従処理を実行することは別です。
外出前には、最後に設定されたS/L価格、追従の開始状況、稼働させる端末またはEA、停止したときの確認方法をメモします。スマホで手動の変更をする場合も、現在値と接続、対象ポジションを確認してから操作します。PCで見た価格がそのまま残っていると決めつけないようにします。
「スマホから全部管理したい」という目的なら、使うアプリと口座で提供される機能を公式資料で確認する段階です。標準PC機能の説明と、ブローカー独自アプリのサーバー機能を混ぜないことが、端末を閉じたときの期待違いを防ぎます。
ログの読み方:変更しようとした時刻と成功を分ける
標準トレーリングのS/L変更は、公式説明でジャーナルに記録されると案内されています。[M1] EAや仮想プラットフォームを使う場合も、端末とExpertsのログを役割別に確認します。MetaQuotesのホスティングには、環境状態やログを確認する公式手順があります。[M5]
読む順番は、価格更新、変更指示、受付結果、その後のS/Lです。「変更を送った」という行だけで、成功した結果まで確認したことにはなりません。エラーや接続切断が近い時刻にあるなら、前後の記録をまとめて保存します。
ログを共有するときは、口座番号、氏名、サーバー情報など個人情報に注意し、公開投稿には不要な情報を載せないようにします。公式窓口には必要な期間と対象を絞って渡します。取引時刻がサーバー基準の場合、問い合わせに添える日本時間との対応も記録すると、時系列を合わせやすくなります。
本番前に行う、停止と再開のデモ確認

練習の最初は、追従を有効にしても開始条件へ届く前はどう表示されるかを確認することです。S/L欄、トレーリング設定、ログを記録します。次に、条件を満たしてS/Lが設定される場面を観察し、予定した候補と実際の値を照合します。
その後、MT5を終了する、端末をスリープする、遠隔接続を切るなど、自分が実際に予定する操作をデモで一つずつ確認します。複数の条件を同時に変えると、どの変更で処理が止まったか分からなくなるので、一回の確認で変える条件を限定します。
記録する条件 | 観察する結果 |
|---|---|
開始条件未到達 | S/Lが別途設定済みか |
開始条件到達後 | 実際のS/Lと成功ログ |
端末停止中 | 最後のS/Lと価格変化 |
再起動・再接続後 | 口座、設定、S/L、ログ |
VPSへ移行後 | 実行場所、環境、重複稼働 |
デモの結果は、本番の急変時の価格や約定品質まで保証するものではありません。練習の目的は操作の誤解を減らし、何が設定されたかを確認できるようになることです。検証の結果が説明できない場合は、その状態で放置する運用へ進まないようにします。
VPS費用を使う目的と合わせて計算
VPSの費用を判断するときは、特定業者の広告や無料条件だけでなく、自分が継続させたい処理と必要な管理を考えます。標準トレーリングを継続したいのか、EAを動かしたいのか、ログを確認したいのかで、必要な環境が変わります。
架空例として、月額2,500円の環境を一年使うなら、2,500×12=3万円です。四半期だけ使うなら7,500円です。取引結果がマイナスでも、その利用費用は別に発生する前提で予算を組みます。費用を払えば追従が必ず正しく動く、利益が費用を上回るという意味ではありません。
無料条件に一定の取引量や残高が必要な場合は、条件を満たすために取引を増やす費用も検討します。この記事は特定VPSの料金や契約を推奨しません。提供者の最新条件を確認し、自分が管理できる範囲で環境を選びます。資金繰りのためにFXやVPSへ支出することを、緊急資金の作り方として扱わないようにします。
追従幅を決める前に整理したいこと
「何pipsが正解ですか」という質問には、銘柄、数量、保有時間、費用、許容する損失、相場の変化が関係します。本記事では万人向けの推奨値を出しません。幅が狭い・広いという比較の前に、価格差と金額へ直して、自分の目的を説明できることが先です。
たとえば小さな価格変動で何度も閉じられることを避けたいなら、追従幅だけでなく、取引を開始する条件や費用も見直す対象です。一方、戻り幅を小さくしたいなら、数量が大きすぎないか、S/L変更が受け付けられる距離かを確認します。どちらも将来の収益を保証する設定ではありません。
比較するなら、同じ数量、同じ費用条件、同じ評価期間で記録し、停止や拒否も含めます。利益が出た場面だけを選ぶと、設定の違いより期間の違いを比較している可能性があります。バックテストやデモの結果も、実口座の価格・通信・約定を全て再現したとは扱わないことが必要です。
よくある質問
MT5を最小化しただけでも止まりますか?
最小化と終了、スリープは別です。確認したいのは、端末が稼働して価格を受け取り、変更指示を送れるかという点です。ウィンドウが見えないことだけで停止と判断せず、実際の稼働・接続・ログを確認します。
PCを切ると、最後の損切りも消えますか?
標準の追従処理が止まることと、設定済みのS/Lを消すことは別です。終了前後にS/L欄と変更履歴を確認します。仮想ストップ等のEA独自方式なら、サーバーに実際のS/Lを置いているかを提供者の仕様で確認します。
トレーリングを設定したのにS/L欄が空なのは異常ですか?
開始条件に届いていない、設定が対象へ適用されていない、変更が受け付けられない等を分けて確認します。空欄の状態で、トレーリングの距離を選んだという記憶だけを根拠に損切りがあると考えないでください。
VPSを契約すれば、手動で選んだ設定が全て移りますか?
方式によります。Windows VPS上でMT5を動かす場合と、MetaQuotesの環境移行は別に確認します。後者では、移行対象のEA・チャート・同期状態等を確認し、標準の距離設定だけが稼働すると推定しないようにします。
自動売買ボタンをONにすれば、標準トレーリングは直りますか?
EAの取引許可と標準機能の確認を混ぜないでください。どの仕組みが追従を担当しているかを先に特定します。EAを使っていないのに、全ての取引許可を変更することが問題の解決になるとは限りません。
損切りを建値以上へ動かせば、損失はゼロですか?
手数料、スワップ、換算、約定のずれを含む純損益を確認します。価格差だけがゼロでも、費用込みでマイナスになる場合があります。設定価格を損失上限の保証と考えないでください。
急に動かなくなったら、設定を消して入れ直せばよいですか?
最初に現在のS/Lと接続、対象、条件、ログを確認します。設定を消す操作で実際の損切りまで削除しないよう、操作の対象を把握します。原因が分からないまま再送や削除を繰り返すより、記録を残して照会します。
公式資料と利用開始の入口
MT5は取引ソフトであり、ソフトを入れることとブローカーの口座を開くことは別です。MetaQuotes公式サイトの入手・ヘルプと、契約する業者の条件を分けて確認してください。MT5を採用していることだけで、その業者の安全性や日本での登録を保証するものではありません。
端末を離れる直前には、現在のS/L価格、稼働させる場所、追従の担当、止まった場合の確認方法を一度書き出します。「VPSを使っている」「トレーリングをONにした」という名称だけではなく、現在どの処理がどこで実行されているかを確認することが、操作の理解につながります。
出典・確認記録
2026年10月2日に公開公式資料を確認しました。特定業者の個別約定、スマホ版の全機能、VPSの実稼働、OSの個別設定は検証していません。価格・数量・費用の例と確認シートは編集部作成です。MetaQuotesホスティングへ標準トレーリング設定が単独移行するかは未確認として、保証する説明を外しています。
- [M1] MetaQuotes:Basic Principles
- [M2] MetaQuotes:Executing Trades
- [M3] MetaQuotes:Market Watch・銘柄仕様
- [M4] MetaQuotes:Virtual Hosting Migration
- [M5] MetaQuotes:Working with the Virtual Platform
- [M6] MetaQuotes:Expert Advisors and Custom Indicators
- [M7] MQL5公式:取引サーバーのリターンコード
- [M8] Microsoft:シャットダウン・スリープ・休止
- [M9] Microsoft:Remote Desktopのログオフ




